新刊ご案内(農学)
森林科学
森林を見る社会の目は大きくかわった。まず、森林に関心を持ち、この分野の研究に興味を持つ人々が増えている。興味の対象はさまざまで、植物や動物の生態、水や土の循環、地域社会、地球環境、バイオマス資源、体と心の健康などに関わっている。それらを学ぶ人々の専門分野も農学、生命、環境、工学、医学、社会学など多岐にわたっている。
この変化を象徴するのが「林学」に対して「森林科学 forest science」という新しい用語の出現である。今、森林への興味の広がりに応えて新しい科学の体系の構築が進んでおり、森林研究はこれまでに比べて格段に面白くなり始めたといえる。
用語「森林科学」の出現を1990年とするなら、この本の執筆者は林学から始め、その後、森林科学を学んだことになり、2つの研究の世界を体験した世代である。その変化する現場を肌で感じたといえる。そのような感覚で森林研究のこれからの方向を考えて纏めたのがこの本である。(「序文」より抜粋)
目 次 第1章 はじめに−生物圏における森林の役割−(光合成が生物圏の形成に与えた影響/樹木の特性/バイオマスとしての樹木/森林の環境と生物の多様性/生態系間の相互作用)、第2章 森林の生態(生態系と生態学/森林と樹木の生活史/森林,樹木の健全性)、第3章 森林の多面的な機能(有機物の循環/水の循環/土壌と土砂)、第4章 森林の管理技術(生産物の採取と利用/森林の造成と保護/持続可能な森林経営)、第5章 人間社会と森林(人間の歴史と森林/流域社会と森林/思想形成と森林)、第6章 これからの森林の役割(再生可能な生物資源/社会的共通資本としての森林/地球環境と国際協調)、第7章 おわりに−森林科学の体系と課題−(定着し始めた用語「森林科学」/森林科学の体系を構成する3つの研究領域/森林の維持および更新の機構/森林を利用し管理する技術/森林を評価する人間の価値観/森林科学の課題/問題の広域複合化の例−丹沢自然再生−/大学教育における森林科学の意義)
佐々木惠彦・木平勇吉・鈴木和夫 編<2007年11月刊>
オールカラー、A5判308頁 定価5,040円(税込み) 送料400円 ISBN978-4-8300-4113-6
野菜園芸学
野菜園芸学は基本的に、他の農作物と同じように、安全、安心であることへの信頼を前提として成り立っている野菜という食料を生産するうえでの諸課題について科学的に取り組む生産学である。しかし最近では、食料生産としての用途以外に、ガーデニングを通した機能回復の一手法として、あるいは情操教育の一手法として、栽培し観賞するという行為の対象として野菜が利用されることも多くなってきており、野菜の日常生活における重要性がますます高まっている。
このような時代のニーズに応えられるべく、本書においてはまず初めに、野菜を生産するうえで必要な植物学的、園芸生産学的な内容について主な野菜の種類ごとにまとめて第1〜9章で解説した。それに加えて第10〜13章においては、発展の著しい、野菜に関する技術、施設、遺伝子の働き、および食品としての機能性について解説している。さらに、野菜栽培という行為が心身に及ぼす作用についても第14章として加えた。これらを通して学ぶことによって、野菜の生産から消費に至る最新の知識が簡潔に得られると期待したい。(本書「まえがき」より一部抜粋)
目 次:第1章 野菜園芸学とは(野菜の種類と分類/世界の野菜と日本の野菜/野菜の原産と来歴/日本の野菜生産と輸出入/野菜の基本形態)、第2章 ナス科野菜(一般的性状/着花習性/花芽の分化と発育/開花と結実/果実の発育と成熟/作型と栽培管理)、第3章 ウリ科野菜(一般的性状/着花習性/花芽の分化と発育/開花と結実/果実の発育と成熟/作型と栽培管理)、第4章 イチゴ(一季成り性品種/四季成り性品種)、第5章 葉菜類(一般的性状(葉菜類全般)/葉球の形成と肥大/抽苔/花らいの形成と肥大/作型と栽培管理)、第6章 鱗茎類(結球性鱗茎類(タマネギ、ニンニクなど)/非結球性鱗茎類(ネギ、ニラなど))、第7章 直根類(一般的性状/直根の発育と肥大/花芽の分化と発育/開花と結実/抽苔とその制御/作型と栽培管理)、第8章 塊茎類、球茎類、塊根類、担根体(ジャガイモ/サトイモ/サツマイモ/ヤマノイモ)、第9章 その他の野菜(マメ科野菜/アスパラガスとスイートコーン/ハーブ、スパイス/エディブルフラワー)、第10章 野菜のポストハーベストテクノロジー(ポストハーベストテクノロジーとは/ポストハーベストテクノロジーの実際)、第11章 野菜の栄養と多機能性(野菜の栄養/野菜の機能性)、第12章 新しい生産技術と生産施設(養液栽培/ハウス、温室/人工気象装置/植物工場)、第13章 野菜の成長に関与する遺伝子の働き(栄養成長/花芽形成/果実の発育と成熟)、第14章 野菜栽培の教育理念(栽培実習/市民農園/園芸療法)
金浜耕基 編<2007年10月刊>
オールカラー、A5判328頁 定価5,040円(税込み) 送料400円 ISBN978-4-8300-4112-9
木質の物理
森林は、国土の保全、水源のかん養、公衆の保健、地球温暖化防止など環境資源としての機能と、木材の生産など経済資源としての機能を持つ。樹木は、バイオマス(生物量)のほとんどを占めており、持続可能な循環型社会を実現していくためには、樹木が生産する再生可能な木質資源(木材)を、建築材料や紙およびパルプなどの資材や燃料としての利用に加えて、さらに広く利活用していくことが必要である。
『木質の物理』は、木材の物理的性質を深く認識するための科学で、『木質の構造』、『木質の化学』とともに、木質科学の基礎である。木質の物理は、基礎科学としてだけでなく、木質資源の新しい利用技術の開発のために必要な基礎知識として重要である。(「はじめに」より一部抜粋)
本書は、この分野を支える第一線の研究者が最新の知見を十分盛り込み、1985年に出版された『木材の物理』を全面的に改訂した最新のテキストです。
目 次:第1章 木材の物理的性質の特徴(構造上の特徴/生物材料としての特徴)、第2章 水と木材(木材中の水分/収縮と膨潤)、第3章 力と木材(弾性/粘弾性/強度と破壊/成長応力)、第4章 熱と木材(熱膨張と比熱/熱伝導)、第5章 電気と木材(誘電性と導電性/圧電性)、第6章 木材と住環境(気候調節/視覚と触感/音)、第7章 木材試験法と主要樹種の物理的性質
日本木材学会 編<2007年6月刊>
A5判312頁 定価4,200円(税込み) 送料400円 ISBN978-4-8300-4111-2
園芸生理学 分子生物学とバイオテクノロジー
本書は、園芸生産現場での諸問題や、園芸分野における多くの重要な現象を生理・生化学的あるいは分子生物学的アプローチで詳述した画期的なテキストです。
園芸現場や産業との関わり、それらにフィードバックする方策についても述べ、また、今までに認められた知識を教科書的に述べるだけではなく、園芸分野での事例を最新の生理・生化学的知見からも解説しています。
目 次:第1章 園芸生理学とは、第2章 育種のための遺伝子解析(ゲノム解析とゲノム育種−果樹類を中心として−)、第3章 栽培の生理(接ぎ木の生理機構/果樹におけるわい化の生理/頂芽優勢、腋芽促進の機構/遺伝子発現による生育診断−DNAアレイ解析の利用−)、第4章 花芽形成の生理(幼若性と花芽形成の機構/バーナリゼーションおよび休眠)、第5章 開花、受精、結実の生理(開花の機構/不和合性の機構/単為結果および単為生殖の機構)、第6章 果実の成長と肥大の生理(果実の成長と植物ホルモン/同化産物の蓄積機構、果実のシンク能力と肥大機構)、第7章 成熟、老化の生理(果実の成熟機構/花の老化および着色)、第8章 生理障害の機構(酸化ストレス/低 温障害/高温障害/CA貯蔵とガス障害)、第9章 ポストゲノム時代の園芸学(ポストゲノム研究とこれからの園芸学/園芸産業への園芸生理学の関わり)
山木昭平 編<2007年3月刊>
A5判336頁 定価4,200円(税込み) 送料400円 ISBN978-4-8300-4110-5

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